消費税の免税、非課税、不課税の違いその2

消費税の納付額を簡単に式にすると以下のようになります。
[受け取った消費税額]−[支払った消費税額]=[納付する消費税額]
ここで重要なのが[支払った消費税額]は[受け取った消費税額]に関するものに限るという消費税法の考え方です。
つまり、消費税が課されない売上では、[受け取った消費税額]が無いのだから[支払った消費税額]があっても消費税の計算上は考慮されないということです。
そして、そのために原則課税の場合は「免税取引」「非課税取引」「不課税取引」は明確に区分する必要があるのです。
免税取引と非課税取引の違い
免税取引と非課税取引の違いは、免税取引が「消費税0%が課される取引」であるのに対し、非課税取引は「例外的に消費税が課されない取引」であるという点です。
つまり、免税取引(輸出等の売上)は0%といえども消費税が課されるので、その仕入等で[支払った消費税額]は0%の消費税額(0円)から差し引けます。輸出専門業者であれば、原則として支払った消費税額がそのまま還付されるわけです。
課税売上割合
一方、非課税取引となる売上(非課税売上)には消費税が課されないため、仕入等で[支払った消費税額]があったとしても原則として差し引くことはできません。
なお、ここで仕入等とは非課税売上を上げるために使った費用(仕入、材料費、運送代、広告宣伝費等)すべてを指します。
ただ、これが問題になるのは課税売上割合が95%未満の場合です。課税売上割合は以下の計算式で求めます。
[課税売上割合]=[課税される売上高]÷[総売上高]
つまり、非課税売上高が5%以上であれば課税売上割合が95%未満になり、その場合には課税売上割合に応じて差し引ける消費税額が決まることになります。

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